市原悦子ドラマライブ「あらしのよるに」の全国ツアー千秋楽を10月20日横浜関内ホールでみた。
市原悦子・越村公一・ミッキー吉野によるシンプルな3人芝居、といってもミッキー吉野はもっぱら舞台下手に設置されたキーボードを演奏する。
「あらしのよるに」は木村祐一氏の絵本が原作で、ミュージカルや映画や漫画にもなっている。ふとしたきっかけで狼とヤギが友達になってしまい、仲間たちから追われての逃避行、禁断の愛を描くファンタジーでシンプルながら子供から大人まで楽しめる作品だった。
この舞台で驚かされたのは市原悦子の若々しさだ。フライヤーの写真は「家政婦は見た」なのだが、この日の舞台ではロングのシャギーヘア。彼女はおそらく70歳を越えているはずだが演じたヤギの「メイ」は10代に思える初々しさと可愛さであった。
まさに女優は化け物である。でもさすがに歌声だけは歳が現れていた(笑)
もうひとつはミッキー吉野のキーボードがよかった。豊かな表現力、左手のベースパートがお洒落でスリリング。ゴールデン・カップスやゴダイゴでの演奏しか知らなかったので彼の実力を垣間見たような気がした。
というわけで観る前は、どうなのかなあ・・・・と思ったが、意外にも満足のいく芝居だった。